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キリンビール工場見学

キリンのビールで乾杯する人たち

こだわりの「一番搾り」製法を五感ですべて体感する

キリンビール工場見学の最大の魅力は、なんといっても同社のフラッグシップ商品である「一番搾り」の製造工程を、五感を使って深く学べる点にあります。巨大な仕込釜が並ぶ醸造エリアに足を踏み入れると、まずは麦芽の甘く香ばしい香りが漂い、ビール好きならずとも期待感が高まる空間が広がっています。ここでは単に機械を眺めるだけでなく、ビールの魂ともいえる素材へのこだわりを肌で感じることができるのが特徴です。実際に使用されている二条大麦の麦芽を試食したり、ホップの華やかな香りを直接嗅いだりすることで、普段何気なく飲んでいるビールが農作物からできていることを再認識させられます。

見学コースのハイライトの一つとして多くの参加者が驚くのが、「一番搾り麦汁」と「二番搾り麦汁」の飲み比べ体験です。一般的なビールは一番搾りと二番搾りの両方を使いますが、「一番搾り」はその名の通り、最初のろ過工程から自然に流れ出る麦汁のみを使用しています。実際にこの2つを飲み比べてみると、一番搾り麦汁の濃厚で上品な甘みと、雑味のなさに衝撃を受けるはずです。渋み成分が少ないクリアな味わいが、どのようにして製品の味に直結しているのか、その理論と実際の味覚がリンクする瞬間は、まさに工場見学ならではの知的なエンターテインメントといえます。

高速で流れるパッケージングラインと注ぎたての感動

醸造工程でビールの中身について学んだ後は、それを製品として世に送り出すためのパッケージング工程へと進みます。ここでは、ものすごいスピードで流れていく缶や瓶が、次々と充填され、蓋をされ、箱詰めされていく様子をガラス越しに見学することができます。1分間に約2,000本単位で製造されるラインの動きは圧巻の一言で、目にも留まらぬ速さでありながら、厳しい品質検査を瞬時にクリアしていく技術力の高さには息をのむばかりです。機械的な動きの美しさと、日本の製造業が誇る精密な管理体制を目の当たりにすることで、製品への信頼感がより一層増していくことでしょう。

約80~90分ほどのツアーの締めくくりに待っているのが、お待ちかねのテイスティングタイムです。注ぎ手のプロが、サーバーから完璧な比率で注いでくれる一番搾りは、泡のきめ細やかさが格別です。工場できたてのビールは鮮度が抜群で、普段缶ビールで飲んでいるものとは一味違う、透き通った喉越しと深いコクを堪能できます。また、ビールだけでなく、キリン独自の酵母を使用した工場限定のおつまみ(クラッカーやナッツなど)が提供されるのも嬉しいポイントです。ノンアルコールビールやソフトドリンクも用意されているため、ハンドルキーパーやアルコールが苦手な方でも、その場の雰囲気を十分に楽しめます。

大人の社会科見学として楽しむために

キリンビール工場の見学ツアーは、その充実度の高さから非常に人気があり、特に週末は予約がすぐに埋まってしまうことも珍しくありません。かつては無料で見学できる工場も多かったのですが、現在は品質向上やよりリッチな体験を提供するため、500円程度の参加費が必要となるケースが一般的です。しかし、プロのガイドによる解説、特別な麦汁の試飲、そして最後のお酒とおつまみの提供までを含めると、そのコストパフォーマンスは非常に高いと言えるでしょう。公式サイトからの事前予約制となっているため、予定が決まったら早めに枠を確保することをおすすめします。

アクセスに関しては、多くの工場で最寄りの駅から無料のシャトルバスが運行されています。試飲を楽しむためには公共交通機関の利用が必須ですので、バスの時刻表と見学開始時間を事前に照らし合わせてスケジュールを組むのがスマートです。また、工場に併設されているファクトリーショップでは、ここでしか買えない限定パッケージのビールや、ビール酵母を使ったチョコレート、オリジナルグッズなどが豊富にそろっています。見学の感動を自宅に持ち帰るためのお土産選びも、このツアーの楽しみの一つです。製造現場の熱気と作り手の情熱に触れた後で飲む一杯は、これまでのビール観を変えてくれる特別な体験となるに違いありません。